隅々まで照らす事が普遍となった現代では、仄暗さを残したままでいることがさぞ耐えられない、一種の潔癖さと執拗さがまとわりついて居るのだらう。
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燕は線路の上をひらひらと往復し
しんしんと色づく紫陽花
短き命を蛍は静かに燃やす
あれから一年 それから十年
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暖簾は いい
扉ほど境界線は明確ではないが
風にそよぎ
曖昧な外と内を出入りする
見送る 遠のく背中
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クラゲのやうな髪型をした人を見かける
黒い海月
名付け親に思いをはせる
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そんなことは言いなさるな
なにがしにもそれがしなりの世界ってものがあるでしょうよ
すわ!
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みな企業にとっちゃぁ歩く広告塔でさあ
ほら見てみろわざわざ高いカネを払って胸の前で宣伝しとる!
でもあんた自分の頭の上が見えてないのかい?
そりゃあ今流行ってるあんところの名前じゃないか!
まいったこりゃまいった
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蠢く虫を見つけ
記憶と同じ形をしているもの
児戯への感謝と
アスファルトに憐憫を
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アイスコーヒーのカンカンがひんやりと汗ばむ季節
小さい秋を見つけることで秋を感じるように
小さい変化の積み重ねが人をこれからやってくる季節へとせき立てるのだろう
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齢をひとつ重ねる
それは今年の残り半分を折り返すことを意味する
ようやっと気づく
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memory32
これは小さな神話
僕だけの小さな神話
抜け殻を捨て去ると
新たな予感が芽生えていた