kyou

  • issue16

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    煮詰まった空気と頭は、どろどろと甘ったるいすえた匂いを発しているように思われた。 筆を置き、新鮮な空気を求めて…

  • issue15

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    オトナってなんだろう。 オトナの言うことはききなさいと体のおおきい人はいう。 つまり、せがのびて体が大きくなれ…

  • issue14

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    「生物多様性条約の協議が始まりました」 AIが読み上げる音声を聞きながら、ゴーグル越しに動物園のオリを眺める。…

  • memory4

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     幼い頃、私はお好み焼きが苦手だった。たこ焼きも苦手だった。粉物だから?茶色い甘辛いソースが塗りたくられている…

  • issue13

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    今日の占いを見る。何か劇的な変化が訪れるらしい。些細な変化も見落とさないようにする。特に何もなく過ごした。 今…

  • issue12

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    あの頃はどんな時に付けていただろうか。 熱が出て、親に連れられていつもの診療所で順番を待つ時か。 給食を運び、…

  • story2

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    教室を抜け出す。 理由はいつも通り、仮病。先生の半ば諦めと呆れが混じった返事と、何人かが笑い混じりにヒソヒソと…

  • issue11

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    私の本当の私はいったい、どれなの? 自分の姿を見ようとしても、何かが映っていると認識した瞬間には、もう相手の姿…

  • ”手の、ざらついた肌理の下を骨が、血管が這っているのがわかる。モノクロの映像が陰影をさらに際立たせている。始め…

  • story1

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    「おやすみなさいませ」  最後の言葉をかけるが、返事はなかった。スイッチを入れると低く唸るような音が部屋に響き…