硬いのか柔らかいのかよくわからない棒を無心に振るう人間。ぬめりとした質感の服に身を包み、手は過保護なまでに膨れ上がり、顔には飛散する有象無象から守るためにフェイスガードが張られている。打ちのめした破片で細かく傷ついた向こう側はよく見えないが、喜怒哀楽、どんな表情をしていても、その恐ろしさに変わりはない。人が怒りを発散させる場。私生活で色々とあったが怒りを発散させることで蝶が舞うような気分になると利用者は言う。実際、器物損壊など犯罪が多い街のために設置された空間。人の欲に応じたビジネス化は古来から存在するが、犯罪を犯させないために犯罪を合法的な領域に引っ張り出し、創造に昇華させずにただ置換するやり方はあまりにも短絡的ではないか。と、煙草や酒をちびちびと口元に運んでそう、テレビの前でうそぶく。