ランニングをしていると普段は目にとまらないものが見えてくる。朝でも、昼でも、夜でも。世界が自分のあずかり知らぬところで、素知らぬかおで巡っている無数の流れの一つに身を投じる感覚。

ランニングの記録はちょうど今日で通算280回。別段、毎日とか2日に一回とか週に一回とか、ルールは設けてないので5年目にしては少ないほうだろう。旅先など各所の記録も含まれるが、近所を走ることが多いから200回は同じコースを回ってると考えてよいだろう。

広げた地図(紙の地図は現存するのか?)の上を、200回もぐるぐると描いた線の重なりだけではただの歪な環。しかし、同じ場所をぐるぐるしてるだけなのに全く同じランニングはなかったと断言できる。

熟れ落ちそうに首をもたげる椿の花、見えずとも確かにそこにいる金木犀の花、腕を広げ全てを包み込む桜の花、そして無。

人も同じだ。