issue42

列車は乗せていく。人や、物。空気。目に見えない想い。思い。早いにこしたことはないが、どうも早く点から点へと動いているとトキを置き去りにしてしまっている感覚になる。いや、むしろ、これは、トキから置き去りにされているのだろうか。浦島太郎某のように。扉が開けば、ぼわっと。白い煙に包まれてしまう。モヤが晴れる頃には、私の白髪はどのぐらい増えているのだらうか。