煮えたぎる湯を電気ポッドで沸かし、コーヒー豆を目分量でミルに放り込み、どの豆でもメモリ4〜5の間の荒さでひいて、カップに直接置いたドリッパーにフィルターを敷き、その洗い立てのTシャツのような白の上に黒茶の粉を落とし、とんとんと少しならしてから(人差し指の第一関節まで埋めて、コピルアックと唱えてもよし)、電気ポッドから白銀のケトルにお湯をバトンパスし、ろくに冷まさずにすぐに乾いた砂丘へと注ぎ、濡れそぼって色が濃くなった大地が浮き始めたら一度注ぐのをやめて、湯気が地獄のように浮かんでいくのを見下ろして、気がついたら何回かに分けてお湯を注いでいく、ケトルが軽くなってどれどれとドリッパーを外すと、カップには並々と黒い底なし沼が現れる。怠惰なりの儀式的な朝の迎え方である。